娘の本棚 わたしのぼうし さのようこ
わたしのぼうし さのようこ 1976年 ポプラ社
わたしは不注意でお気に入りのぼうしを失くします
新しいぼうしを買ってもらいますが気に入りません
大切なものの代わりはすぐに見つけられません
大切なものを失くしてもいつかまた見つかるという
ファンタジーでは無く、この物語はただ淡々と
わたしが新しいぼうしを受け入れるまでを描きます
ただそれだけの物語だけど、気持ちを切り替えられず
大切なものを無くした切ない気持ちは彼女にしか判らない
新しいぼうしをかぶってくれたときにはほっとします
なるほど、これを読めと持って来たか
頑固なところのある娘らしい絵本だと思いました
佐野さんがこの絵本を書いたのは1976年
100万回生きたねこが1977年なのでほぼ同じ頃
大切なものが書いてあるからずっと読まれるのでしょう
彼女もささやかな家庭を守りたい普通の女性だったのだとそんな気がします